2011年3月2日水曜日

当事者研究への期待にふれて

先日の心理教育家族教室ネットワーク研究会で、当事者研究における新たな試みに接する機会をいただいた。
当事者研究そのものが、まだまだ広く認知されているとは言い難い。
そんな状況で、
暗黙知を形式知に高めるマーケティング概念を、当事者ムーブメントに援用する試みや、
闘病記に代表されるナラティブ研究の価値を、貴重な経験や知恵の集積として強調する活動に、
果敢に取り組んでいる方々がおられた。
それら詳細は、機会があれば紹介したいが、有名な「べてる」の活動を、社会学的に、というより発展するコミュニティの物語として見直そうという発表、ともとらえられよう。
個人的には、日頃感じている共同研究(当事者、専門家)の可能性に、あらためてこころひかれた。
良きこと、善きものは、静かに広がっている、そんなエネルギーもいただいた。

さて、ランチョンセッションでは、これまでにない試みであるが、
統合失調症のご家族から、苦闘の歴史を、直接言葉として伺う機会もあった。
そうした困難な体験から、建設的なビジョンをつなげる姿勢に、畏敬の念を抱いた。

研究会を開催された東京女子医大のスタッフ・関係者のみなさんに、感謝申し上げたい。

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